あたしの愛、幾らで買いますか?
「お待たせ」
彼は、わたあめにも負けない位の
柔らかい笑顔で、あたしを
向かい入れてくれた。
そして、
子犬を撫でるようにくしゃっと
あたしの頭を撫でる。
彼は相変わらず目的地を言わずに
車を走らせる。
でも、今日は
なんとなくわかる気がする。
見たことある景色。
綺麗な夕焼け。
きっと、あの海岸だ。
あたし達の心が少しだけ触れた場所…―。
その海岸。
「あゆ?
今日の学校はどうだった?」
彼の問いかけに、
あたしはついつい噴出してしまった。
「何で、笑うのさ」
「なんか、
朔羅が思春期の娘を持つ
お父さんみたいで…
ちょっとおかしくって」
あたしは声を出して笑う。
それにつられて朔羅も笑う。
「俺ら、
これだけで大笑い出来るんだね。
幸せ者だね」
「ね」
そう言って、
また少し笑い合う。
そして、信号で車が引っかかると
どちらともなく唇を重ねる。
少しだけ苦い煙草味の
朔羅のキス。
それが堪らなく好き。
彼は、わたあめにも負けない位の
柔らかい笑顔で、あたしを
向かい入れてくれた。
そして、
子犬を撫でるようにくしゃっと
あたしの頭を撫でる。
彼は相変わらず目的地を言わずに
車を走らせる。
でも、今日は
なんとなくわかる気がする。
見たことある景色。
綺麗な夕焼け。
きっと、あの海岸だ。
あたし達の心が少しだけ触れた場所…―。
その海岸。
「あゆ?
今日の学校はどうだった?」
彼の問いかけに、
あたしはついつい噴出してしまった。
「何で、笑うのさ」
「なんか、
朔羅が思春期の娘を持つ
お父さんみたいで…
ちょっとおかしくって」
あたしは声を出して笑う。
それにつられて朔羅も笑う。
「俺ら、
これだけで大笑い出来るんだね。
幸せ者だね」
「ね」
そう言って、
また少し笑い合う。
そして、信号で車が引っかかると
どちらともなく唇を重ねる。
少しだけ苦い煙草味の
朔羅のキス。
それが堪らなく好き。