あたしの愛、幾らで買いますか?
あたしはコクリと一つ頷いた。

すると突然、笹井は


「お前牛乳飲める?」


そんな事を聞いてきた。

正直、何も脈絡がなくて

どうして彼が、そんな事を

聞いてきたのか理解に苦しんだ。


「まぁ…
 飲めるけど…」

「よっしゃ。
 ちょっと待っとけよ?」


と彼は言って意気揚々と

階段を下って行った。


何で牛乳…?

頭がついていかない。


しばらくして、

笹井が黒い大きめのマグカップを片手に

満面の笑みで戻ってきた。

こんな笹井は学校では見れない。


「おっまた~」


彼はあたしの前に黒いマグカップを

コンと置いた。


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