あたしの愛、幾らで買いますか?
いつの間にかけてくれていたんだろう。

夜中に目が覚めたとき

確かに洋服は散らばっていたのに。


「あ…うん。
 ありがとう」


あたしはそう言って

制服を受け取る。


「あ。そこにある飯
 食っていいから」

「ん?」

「ほれ。
 そこの」


笹井が顎で示した場所には

クロワッサンとサラダと

ホットミルクが置いてあった。


「これ」

「俺様作!」

「……」

「変なもん入ってねーから
 早く食えよ」


そうだ。

これから学校なんだ。

だけど…

行く気になれない。

無気力?

違うな。

変に力が抜けちゃっている。

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