あたしの愛、幾らで買いますか?
「…ゆっ。
 あゆ!」


目蓋を開けたら、

心配したような表情の朔羅が居た。


「あゆ、大丈夫?
 顔、真っ青だよ?」


笹井と電話をして

気持ち悪くなっって…

あたしは、

キッチンで倒れていたみたいだ。


「朔羅…
 帰ってきてたんだ?」

「うん」


朔羅は安心したように微笑んだ。

彼は軽々とあたしを抱き上げて


「かっるいなぁ~…」


と彼が呟きソファへと移動した。

あたしは大きなソファに横たわり

朔羅が点けてくれたテレビを観る。

テレビの上にある時計は

2時を知らせていた。

勿論、真夜中…。


―カチャ…


朔羅のプライベートルームの扉が開いた。

ふわりと肌触りのいい毛布をかけてくれた。

朔羅の大きな手があたしの額に触れる。



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