あたしの愛、幾らで買いますか?
マンションの入り口に入り、

オートロックを解除した。

あたしは真っ白な廊下を滑らないように

走ってエレベーターに乗り込んだ。

たった、1日家を空けただけで

彼の部屋が恋しくなった。


エレベーターで上がる息を整え、

部屋があるフロアに辿り着いた。


あたしは鍵を差し込んで

部屋の扉を開けた。


部屋は当たり前のように暗くて

寒かった。

彼は、まだ帰ってきていなかったのだ。

玄関の電気は自動に点くシステムで

あたしはリビングの明かりをつける前に

キッチンへ向かった。


キッチンの明かりを点けて

あたしがすることは、

いつ彼が帰ってきてもいいように

暖かいカフェオレを作る事だ。

ついでに、

あたしの冷え切った体を暖めればいい。



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