あたしの愛、幾らで買いますか?
「…消されてたなら、
 受理されたんだと思う」


あたしはモヤモヤがスッキリして

明るく答えた。

学校のしがらみから解放された

嬉しさから来る明るさなのだ。

やっと、自由になれた…。


『そうなんだ…』


エリの声が少しだけ沈んだ。


「ほら、
 あたしフリーターになったからさ?
 いつでも電話くれたら遊べるよ。
 今住んでるところにもエリ呼びたいし」

『歩美のダーリンに怒られない?』

「へーき。
 紹介してあげる」

『やったぁ!
 約束ね。
 歩美もたまにはメールくらいしてね?』

「わかった。
 ごめんね、メール不精で」


エリは電話口で明るく


『まったねー』


と言って電話を切った。

丁度その時

マンションのエントランスに到着した。



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