あたしの愛、幾らで買いますか?
学校に着いて教室に入ったって、

挨拶するような人は居ない。

一番最初に飛んでくる言葉は

百合子の言葉。


「妊娠して学校辞めたのかと思った」


そんな言葉が日替わりで飛んでくる。

よく思いつくよなと感心してしまう。

そんな下らない事を考えてるなら、

中途半端な成績を上げればいいのに。

ついつい、あたしは笑ってしまう。

それに百合子がカチンと来たのだろう。


「何、笑ってんだよ」


飽きもせず、あたしの机の前に来る。

あたしの笑いは止まらなかった。


「いや?
 よく毎日毎日飽きないなと思って」


思ったままに言った。





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