あたしの愛、幾らで買いますか?
あたしの反抗期は

留まる所を知らない。

どんどん突っ走る。

元々小心者のあたしは、

煙草とか、そういう

モノには走らなかった。


ただ、

ひたすら親と会話をしなかった。


そんなあたしを見て、

父は


「お前の教育が悪いからだ」


そう言って母を責めるようになった。

母のイライラは、

あたしへ跳ね返ってきた。


酒癖が悪くなった父に

殴られた事もあった。

母に『あんた』と言って

叩かれた事もあった。


でも、あたしは

そんな自分を可哀相と思わなかった。

ただ、

なんとなく


『生まれて来なければ良かった。
 なんの為に生まれてきたの?』


そんな事を思った。




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