あたしの愛、幾らで買いますか?
なんとなく受けた高校に

なんとなく合格して、

大して仲の良い友人が

出来る訳でもなく、

高校1年が過ぎていった。


高校に入ってからは、

何故か男子に告白される機会が増えた。

女子に憧れの先輩や、

生徒会長の先輩や、

1年生でレギュラーになった

バスケ部の名前も知らない男子。

その所為か、

あたしは女子から良い顔をされない。


「告られたら、とりあえず
 体を味見するお手軽な女」


そんな噂を流された。

あたしは当たり前のように職員室に

呼び出される。

最初は少し傷ついたけど、

夏休みを越えた頃には慣れていた。


「お前について、変な噂が…」


何度聞いた事か。

完全に耳にタコだった。



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