桜に導かれし魂
わかること
でもある日玲夜は俺をおいて先に病院にいってしまった。
なんだよ玲夜のやつ。ちょっとぐらい待ってくれてもいいのに。どんだけ早く楓に会いたいんだよ。くっそ~。
なんだかちょっとおいていかれたことが悔しくて足早に病院に向かった。
ガラガラ
「おい!れい………や……………!」
「「右京、お誕生日おめでとう!!」
パンっというクラッカーの音にびっくりしている俺を楓と玲夜が笑ってる。
「ね、玲ちゃん。言ったとおりでしょ?」
「あぁ。楓の言うとおりだったよ。でもまさかほんとに自分の誕生日忘れてるなんてな」
誕生日………?
あぁ!そうだ。今日は俺の誕生日だった。それによく考えてみれば今朝こまちが「今日は早く帰って来てね!」なんていってたような…………!!やばい!忘れてた!
「悪い!かえ、玲夜、俺こまちに早く帰れっていわれてるんだ」
クスクスと笑みをこぼすふたり。玲夜がたまらず吹き出した。
「楓!お前すごいな!!パーフェクトだよ!」
全く意味がわからない。
「でしょー?!きょうちゃんったらいまどき珍しいシスコンだから絶対そういうと思って…………じゃーん!!!」
っといって楓がみせてきたのは
「外泊、許可証……?」
「そう!最近調子がいいから先生がいいよっていってくれたの♪」
「で~、俺までお邪魔しちゃうわけなんだけど……いいよね、右京」
ふたりはケタケタ笑いながら俺の返事を待っている。
まったく、お前らにはやられたよ。
「あぁ。こまちも喜ぶさ」