桜に導かれし魂
「…そんなの知ってるわ。私だって、やっぱりまだ豪が好きだもの」
朱里にこんなことを言わせてしまう俺はなんて最低なやつなんだろう。朱里が豪さんのこと好きなのを知ってて付き合った。君の傷を癒すために付き合った。それが君のためだと思ってた。でも俺が辛かったように、君もこの関係が辛かったんだね。そのうえ豪さんの名前までださしてごめん。
「ごめん、朱里……」
「…許さない」
当たり前だとわかっていた。でも胸が痛むのはなんでだろう。
「だけど……全部話してくれたら、許してあげる」
優しく微笑んだ彼女は俺の額に口付けて囁いた。
「……次は右京が話す番だと思わない?」
そう言った朱里は何度も、何度もなだめるように、あやすように俺の背中をさすりながら言った。
「ゆっくりでいいから…話して。楓ちゃんのこと、右京のこと」
女神のような優しい声に促され幼馴染の楓と付き合っていたこと、玲夜が好きだと振られたこと、そのあとすぐに朱里に出会って心の隙間を埋めるために朱里と付き合ったこと、今日楓がいなくなったこと、そして………楓そっくりの少女に出会ったこと、全てを朱里に話した。
全てを話し終えた後、俺も朱里も泣いていた。
「……ごめんな、朱里」
「…謝らないでよ。話してくれたら許すっていたでしょう……」
楓を傷つけて、朱里も傷つけて自分を守るために大事な人たちを傷つけた。なのにどうしてみんな俺を許すの。もっと責めてくれればいいのに。もっと憎んでくれればいいのに。
「…言ってくれてスッキリしたわ。いつまでもこんなこと続けてちゃだめだし………さよならだね、右京」
涙をこぼしながら別れを告げる朱里は俺が見てきた中で1番綺麗で哀しかった。
「…ありがとう、朱里………」
朱里にこんなことを言わせてしまう俺はなんて最低なやつなんだろう。朱里が豪さんのこと好きなのを知ってて付き合った。君の傷を癒すために付き合った。それが君のためだと思ってた。でも俺が辛かったように、君もこの関係が辛かったんだね。そのうえ豪さんの名前までださしてごめん。
「ごめん、朱里……」
「…許さない」
当たり前だとわかっていた。でも胸が痛むのはなんでだろう。
「だけど……全部話してくれたら、許してあげる」
優しく微笑んだ彼女は俺の額に口付けて囁いた。
「……次は右京が話す番だと思わない?」
そう言った朱里は何度も、何度もなだめるように、あやすように俺の背中をさすりながら言った。
「ゆっくりでいいから…話して。楓ちゃんのこと、右京のこと」
女神のような優しい声に促され幼馴染の楓と付き合っていたこと、玲夜が好きだと振られたこと、そのあとすぐに朱里に出会って心の隙間を埋めるために朱里と付き合ったこと、今日楓がいなくなったこと、そして………楓そっくりの少女に出会ったこと、全てを朱里に話した。
全てを話し終えた後、俺も朱里も泣いていた。
「……ごめんな、朱里」
「…謝らないでよ。話してくれたら許すっていたでしょう……」
楓を傷つけて、朱里も傷つけて自分を守るために大事な人たちを傷つけた。なのにどうしてみんな俺を許すの。もっと責めてくれればいいのに。もっと憎んでくれればいいのに。
「…言ってくれてスッキリしたわ。いつまでもこんなこと続けてちゃだめだし………さよならだね、右京」
涙をこぼしながら別れを告げる朱里は俺が見てきた中で1番綺麗で哀しかった。
「…ありがとう、朱里………」