桜に導かれし魂
「よし、俺たちも帰るか」
「うん。あ、ねぇねぇさっきの人豪さんだっけ?かっこいいね~!」
豪さんがかっこいいのは知ってんだよ、うん。でも湖夏にそれを言われると無性に腹が立つ。
「豪さんは堅物だからやめとけよ」
「ふ~ん。でもさー豪さんって朱里ちゃんが好きなんじゃないの?」
「お前もそう思う?俺もそうじゃないかと思ったんだけど別れを切り出したのは豪さんなんだよなぁ~」
「え、じゃあ前まではちょーう有名な美男美女カップルだったんじゃない?!いいなぁ~うらやまし~」
なんて言いながら俺の後ろをついてきていた湖夏が急に俺の腕にしがみついてきた。
「うわっ?!なんだよ」
「ねぇ私たちも付き合って対抗しちゃう?いいせんいくと思うんだけど♪」
?!
「は、はぁ?ばかなこと言うなよ!」
「え~楓ちゃんはいいのに私はだめなの?」
こいつっていっつも1番痛いとこついてくるよな~。
「だからだめなんだよ。ばーか」
「え~!じゃあ手だけ」
とかなんとかわけのわからん交換条件をつきだしてきた湖夏は俺の手…というか腕を放そうとはしない。
はぁ~。
「今日だけだからな」
「わかってるわ」
そう言って頷いた湖夏にどきっとした。

いけない。彼女を楓の代わりにしちゃ……だめだ……………。












かえ………………………………
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