君が知らなければいけない事実
戻れないではなく



「意外と捨てる物が多かったですね」


「あぁ、俺も驚いた」


カチャカチャ音がするリビング。

僕らはお昼休憩を取った。


昨日はカレーだったようで、
残っていたものを
二人で食べる。



あの量じゃきっと、
夜もカレーなんだろうな、
なんてことを考えながら
僕は微笑んだ。



目の前に伊宇が居ることに
幸せを感じたからだ。


どうやら僕は、
伊宇が好きなようで。


でもそれは受け入れがたい
事実でもなく。


僕の思いや考えの
すぐそばでそっと
寄りかかっているような
そんな気がした。





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