君が知らなければいけない事実



残っているのは、調味料。


ジュースでさえ無かったか。

結局、食器棚からコップを
取り出し水を一杯飲んだ。

ついでに風邪薬は無いか
探してみたが、あいにく
この家にはそんなに優しいものは
どうやら無いようだ。


あきらめて水をもう一杯飲み
おぼつかない足取りで部屋に戻る。


戻る途中、声が
聞こえたような気がした。



それはそれは静かな声で

「………」


しかし、何を言っているのか
分からない。何故なんだ。

風邪でやられているのだろうか。

今日はもう寝よう。
エアコンをつけて部屋を暖かくして
寝ればなんとかなるかもしれないと
布団に入った。




どうしようもなく苦しいよ。
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