君が知らなければいけない事実
光が差し込まない
暗い暗い闇の中を僕は
歩き彷徨い続ける。
どうすれば、ここから
抜け出せるのだろう。
独り彷徨い、聴こえる音は
自分の息を吸う音ぐらいだ。
僕の足は裸足で
足が着いている床は
タイルのような床なのに
どうしてかよく聞くような
ペタペタという足音は聞こえない。
全部、全部、暗闇の中に
吸収されてしまう。
僕は何故、こんなところに
来なければならなかったんだろう。
僕は何故……独りに。
考えているときに、声が聴こえた。
それはそれは静かに。
静かに。