スミレ
雑草のスミレ
雑草のように生きているつもりはないけれどアスファルトのすきまから顔を出してる小さなスミレ。踏まれるつもりはないけれど踏みつぶされてる小さなスミレ。大地の中で咲きたかったけれどそれは出来なかったスミレ。ひっこぬいた!根が途中で切れた。ここにいたいのか?そう言って今度はひねってぬいた。そしたら長い根っ子ごときれいに取れた。しかも二本だ。ここにいたらまた踏まれるよ。人に車に、犬にさえ。でも踏まれるさだめのスミレがまだ何本かのこっている。全部をぬくことは私にもできないよ。それは、ここに咲いたスミレのさだめのように途中で根が切れてしまうから。そうしたら枯れてしまうかもしれない。私はそれがかわいそう。踏まれても踏まれてもここに居るしかないんだね。雑草のように強く生きてるスミレ。