君に出会った奇跡
教室に入ると、みんなが私のことを一斉に見た。
多分、無視されてるんだと思う。
でも、普段あんまりしゃべらないから、意味がないと思う。


机に落書きはなかった。そりゃ、綺羅や瑠維が昼になると迎えに来るのに、汚れてたらまずいだろう。


でも、中のほうは深刻だった。


「何これ…。」

私は普段おきべんをあまりしないし教科書はなかったから、落書きはされない。
でも、なかには、しんだネズミが大量に入っていた。


この様子をくすくすと笑ってる里咲さん。


ネズミの様子をみると、多分、この机に入れるために昨日あたりに殺されているものばかりだった。


私は、もう一つの袋の中に、1匹1匹ネズミを入れた。
それを持って教室を出ると、校庭に穴を掘った。

そして、全部で12匹のネズミを埋めると、土をかぶせた。

「手、汚れちゃったな。」

別に死体なんて、怖くない。
でも、確かに私の手は震えていた。

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