君に出会った奇跡
わたしは【闇猫】になった。瑠維は【霧猫】。


もう二度と渉ちゃんのような子が現れないように、わたしは我を失うくらいの勢いで戦い続けた。





だから、体の不調に気付けなかった。





心臓は、自分で思っていた以上に弱くなっていた。


さらに、運動をすることも止められた。





それでも私は戦い続けた。



「「どうも。闇猫と霧猫です!」」




「闇と霧だ!お前ら逃げろ!」


わたしたちの名前と喧嘩の強さはこの地域に知れ渡っていた。




「ねえ瑠維。今日は逃げられちゃったね。」


「いいんじゃない?どうせまた追いかけるんだし。」



どっくん。



「そ、だね…」



ばたん!



わたしは、倒れてしまった。






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