君に出会った奇跡
幸いこの時は大事に至らなかった。




けど、この街を去ることになった。お父さんの転勤。





わたしは正直、心の重荷がドンと積って、そして安心もした。




ここには渉ちゃんとの思い出が多すぎるから。





次の街でも、その次の街でも、私は先生に止められながらも戦い続けた。





でも、何のために?






渉ちゃんのため?





たぶん今は違う。喧嘩して、悪いチーム潰して、自己満足してるだけだ。




そんなわたしは、とことんせこい奴だと思う。






でも、そのことと、瑠維にしか頼れるものがなかった。




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