君に出会った奇跡
「友達できたの?だれだっけ、話してた子。えぇっと、赤松さんっだっけか。」

「ううん、違う。友達は作んないよ。瑠維は?」

「俺は結構できたよ。」

この会話は、転校した時の定番だ。

「やっぱ、女の子多いでしょ。」

「ううん、男のほうが多い。」

「瑠維、もてるんだから、もったいないよ。」

「何いってんの。言っとくけど俺、女の子苦手だし、彩以外の人の前で話すの苦手だし、付き合ったこともないし。」

「知ってるよそんなの。瑠維は、優しいんだよ。私を一人にしないように必死だもん。」

「そりゃ、彩は大切な姉ちゃんだし。て言うかもったいないのは彩だよ。俺はまだ人生長いけど、彩は、いつ死んでもおかしくないんだろう?絶対安静。だけど、少しくらい、楽しんでもいいんじゃない?」

これも定番。

「わかってるんだ。けど、あの時の記憶が、私に焼けついて離れないんだ。」

「知ってる。だから、俺が守るんだ。」

「知ってる。」

私は、瑠維を頼り過ぎているのかな?
でも、それでもいいって、瑠維は言う。
優しいんだ。
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