光〜君がくれたもの
第1章 出会い
今日は曇り空



それと同じような薄暗い通路を、今俺は歩いている



周囲からは女を口説くため必死な男どもの歌声や、女子校生が集団で騒いでいる声が響いている



いつ来てもこの空間だけは慣れない



人との馴れ合いは嫌いだが



無難な学校生活を送るためにはある程度の付き合いも必要



そんな理由で俺はたまにココに来るはめになる



しかしうるさい…



そんな事を思いながら一室の扉を開けた



「♪♪想い出が〜♪♪…おっ、おせーぞ!怜王(れお)」



そう歌いながら声を掛けてきたのは同じクラスの春人



他にも良樹と雅人、あと…知らない女が4人



「キャー!!ホントに矢吹くんが来てくれた〜」



部屋を見渡し、女を見たとき理解した



合コンだ



その事を理解した俺は、すぐにその場を立ち去った
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