光〜君がくれたもの
私は一人で考え事をしたいとき屋上にくる


なんとなく私は空に近い所で考えてたら良い方向に考えられる気がしたから


昨日とは違い、空は雲ひとつない快晴


いつもこの場所には誰もいない


こんなとこ来るの私ぐらいなのかも…あれ?


フェンスを越えたところの1メートルぐらいのスペースで誰か仰向けで寝てる


少し寝返りをうったら落ちてしまいそう


「あのーそんなとこで寝たら危ないですよー!」


私の声に反応して起き上がったのは男の人



あっ…



「矢吹くん!?」


まさかこんなとこで会うなんて


まだ心の準備できてないよ〜!


「またアンタかよ、何?」


「あ、いゃ…そこ危ないよ」


「アンタに関係ない」


そういってまた横になった


どーしよ、何しゃべっていいかわかんないよ



何もできないうちに時間だけが過ぎていった



「いつまで突っ立ってんの?早くもどれよ、授業遅れるぞ」


彼が沈黙を破った


「えっホントだ、矢吹くんも戻らないと」


「俺はもう帰るからいい」


「えっ?授業くらい出たほうが…」


「俺がどうしようがアンタには関係ないだろ、早く行けよ!」


ほぼ同時にチャイムがなり私は教室に戻った



そのときの言葉が私には悲しかった


彼は自ら人との関わりを無くそうとしている


そう思ってしまう…
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