―初恋―




「え、遠足?」



クラスにも
まぁ慣れてきた頃に
渡された1枚のプリント

そこには

春の遠足と
大きく書かれていた。



『ちょーちょーゆいー!!
5、6年と一緒だってー!』


「え、うそ」


慌てながら
プリントに書かれた
文字に指を指すさくな。


『まじだってー!
6年だよ?怖くないー?』


「うん・・楽しくなさそぅ」


そう、この頃の
あたし達にとって

上級生というのは
とっても怖い存在だった。


『あ!でも見て見て!
日比野先生あたし達の
クラスと一緒!』


並び順を見て
興奮し始めるさくなに対し

あたしはとてつもなく
嫌な気分になった


だから

「あたしあの先生嫌。
大嫌い!遠足行きたくない」

なんてただをこねていた


でもこの遠足がね

思いもよらぬことに
なってしまうんだよね・・・




< 12 / 16 >

この作品をシェア

pagetop