ド天然娘としっかり幼馴染
次の日。
「瑠李~!颯くん迎えに来たわよ!」
「ん~…」
あたしはダルダルと玄関に向かった。
玄関の前には颯が立ってる。
「おっス」
そう言って颯は片手を上げた。
「……」
だけどあたしは何も言わず家を出ていつもの通学路を歩きだした。
今日から颯の事を徹底的に無視することにした。
だって昨日疲れるって言われたから。
別にそれでショックを受けてるとかじゃなくて、颯が疲れるって言ったから、ならばあたしが喋らなければ颯は疲れないだろうと言う颯へのあたしの気遣い。
「お前、昨日あの後帰れたか?いつも俺がいないとお前すぐどっかのスイーツのお店に入っていっちまうから」
「別に」
「…何その沢○エ○カみたいな発言!」
「別に」
「だから別にじゃねぇって!」
あたし無視出来てないじゃん…
『別に』とかって喋ってるし。
…ほら。颯、溜息ついてる。やっぱ疲れてるんだ。
よし。
「…お、おい。瑠李、何で先に歩いて行くんだよ」