先生、大好き


すると男の子達が「鈴野を潰すんじゃねーのか?」と口々の言った。


「潰すよ。湊に負わせた傷の分。でも湊には鈴野を許してあげてほしいの」

「鈴野を潰したら私達もちゃんと償う」

「……鈴野を潰すことは‥罪を償わせるってことか?」


女の子達の言葉にルウ君が口を開き女の子達に訪ねた。

女の子達は頷いた。


「謝るのは簡単だから」

「それに‥鈴野には丁度いいことだと思う」


みんなは鈴野さんをみた。

鈴野さんは立ち上がり、私をみた。


「アタシ‥転校するの」

「‥え」

「かなり前から決まってたことなの。確か‥2年になってすぐだったと思うわ」

「そんなに‥前から?」

「ええ。…私はアンタが嫌い」

「‥知ってるよ」

「梓煕センセーを取ったアンタが嫌い」


私は黙って鈴野さんをみた。
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