先生、大好き


「なんかついてないねー」

「そうだね‥まさか雨が降るとは…」

「傘ないのにね」


柚は空から降り注がれる雨に溜め息をついていた。

傘がなくどうするか考えていると柚の顔がパッと明るくなった。


「梓!!!」


柚が叫んだ方を見るとそこには梓さんが傘を差しながら歩いてきていた。


「どうしたの!?梓!」

「『雨が降るのに傘持って行ってなかったから迎えに行ってやって』って柚のお母さんに言われたから迎えに来た」

「ありがとーう!!!!」


柚はガバッと梓さんに抱きついた。

梓さんは苦笑いしながら私の方をみた。


「久しぶり、姫羅ちゃん」

「梓さん、お久しぶりです」


私達が挨拶していると柚が声を上げた。
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