先生、大好き


「大馳君‥それ…」


私が大馳君の持っている箱を指さすと大馳君はちょっと恥ずかしそうにしながら口を開いた。


「犬‥飼うことにした」

「え!?」


大馳君は顔を少し赤らめ箱のふたを開けた。

そこには可愛いコギーがいた。

まだ小さくて私の家にいる煕梓よりも小さい。

なんだか凄く人懐っこい犬で、すぐに大馳君と栗栖さんに懐いたらしい。

大馳君がコギーを嬉しそうに可愛がっているところをみた栗栖さんが買ってくれたと大馳君は笑顔で言った。

話を聞いていた颯君が「どこにそんな金が‥」と真顔でボソッと言った。

栗栖さんは聞こえていたらしく「ふふっ、秘密です」と微笑んだ。


「あ!姫羅先輩!!!」

「え‥あっ!!!」


私達の声にみんながみた。

そして大馳君と颯君は、わかったのか慌てて栗栖さんをリビングに誘導した。
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