先生、大好き


理事長室を出てから私は溜め息ばかりをついている。


「…なんだか微妙な気分」


私が言うとルウ君は首を傾げ笑っていた。


「なんで?フェロモン娘見れるじゃん」

「‥だから嫌なの…」

「ふーん?男の俺には分かんねー」


ルウ君は携帯を出し電話し始めた。

電話の内容は『昼飯の確保よろしく』という短いものだった。

多分この電話相手は沁司君。

2人はケンカしても直ぐ仲直りをするから離れているところをあまり見たことがない。


「じゃあ湊、俺このまま昼飯食いに行くから」

「うん」

「明日は駅のホーム集合だから」

「わかった」


ルウ君はそれだけ言うと食堂に走っていった。

私も教室に入り、お昼ご飯を食べることにした。


明日はフェロモン娘を見れるドキドキ感と不安感でいっぱいになりそう‥
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