先生、大好き

届け物



私は駅のホームに立っている。


始発だけあってまだ少し暗い。

ルウ君はまだ来ていないけど、『後少しでつく』と電話がかかってきた。

理事長の言っていた届け物はルウ君が持ってくるらしく、時間がかかっているようだ。

私が空をぼーっと見ていると私を呼ぶルウ君の声が聞こえた。


「湊!!」

「あ!ルウ君!」

「悪い…遅くなった」

「電車まだ来てないから大丈夫だよ」


ルウ君は息を整えながら時計をみた。


「もう電車来るな」

「うん」


私はルウ君の持っている理事長からの届け物が目に入った。

ルウ君の私も中身が何か知らない。

取りに行ったルウ君にさえ、理事長は教えてくれなかったらしい。

私達が中身を考えているうちに電車が来ていた。
< 155 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop