先生、大好き
暫くすると、先生とルウ君のお母さんがきた。
ルウ君はお母さんに事情を説明するためにお医者さんの元へ向かった。
「‥せんせ…お母さんいらっしゃいましたよ‥」
私は先生の手を強く握り先生に呼びかけた。
でも先生の瞼は重く閉じられたままだった。
ガラッ‥
私はドアが開く音に振り返った。
そこには先生とルウ君のお母さんが立っていた。
お母さんは私に近づくと‥そっと抱きしめてくれた。
「え‥」
「貴方が姫羅ちゃんよね?」
「はい‥」
私が戸惑いながらも答えると‥お母さんはゆっくり離れ微笑んだ。
「息子を‥梓煕を、好きになってくれて、ありがとう」
お母さんは涙を流しながらまた私を抱きしめてくれた。