先生、大好き


「俺が学園に来たときに雫が言っていましたから。『お前は俺に似てるな。如月に気に入られるぞ。でも如月は俺のだから』って。まぁ、貴方がたのことは昔から知っていましたが」

「では‥雫君は…」

「間違いなく、如月に恋していますよ」


先生の言葉に如月さんは椅子から立ち上がり走って部屋から出て行った。


「‥如月さんも‥ちゃんと乙女ですね」

「そうね。やり方は間違っていたけれど‥心ではたった1人だけを想っていたのね」


このあと私たちはもう一度お父さんに謝罪され病院に帰った。

私は先生と手をつなぎ、大馳君は顔を赤くしながらお母さんと手をつないだ。

お母さんは「梓煕や潤以外の男の子と手をつなげるなんて嬉しいわ」と笑っていた。

先生は「母さん‥」と言いながら苦笑いしている。
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