先生、大好き


私は病院につき、先生の入院している病室に向かった。

ドアを開けると、私たちは固まった。


開けたドアの前に‥般若がいた…


般若のような顔をしていたのは栗栖さんだった。


大馳君は怖かったのか、半泣きで栗栖さんを見ていた。

お母さんは「あらー…」と苦笑いしている。

先生は何故か私を前に押した。


「梓煕さん‥湊さんを盾にしないで下さいよ」

「‥蒼空、顔が怖いぞ」

「当たり前です‥お医者様を押しのけて病院から出たのですよ?‥怒らない方が可笑しいです」

「‥すまない」


先生は暫く栗栖さんからお説教を受けていた。

ルウ君は手に持っていた飴を大馳君に差しだし、一緒に食べていた。


なんだか如月さんと先生のこれからが気になるけど‥私とルウは1ヶ月間だけという約束で休みをもらったため、自分たちの通っている学校に戻らないといけない。

本当は先生ともう少しいたい…

だけど理事長に迷惑をかけるわけにはいかないから‥私たちは明日帰る。


どうかこれから‥ライバルが現れませんように‥


私は静かに願った。
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