先生、大好き
・第三節・
私は先生と2人で最後の1日を病室で過ごした。
先生は『だるい』『外出たい』『退院したい』など、子供になったんじゃないかと思うほどブツブツ言っていた。
そして先生の『湊は夢あるのか?』とい一言により私と先生は進路相談をすることになった‥
「‥で、湊は教師になりたいのか」
「はい」
「まぁ、大丈夫だとは思うが‥」
「…思うが?」
「なぜ教師になりたいんだ?」
先生は私をジッと見つめた。
私はそんな先生に微笑んだ。
「梓煕先生みたいになりたいんです」
「俺?」
「はい。少し意地悪だけど‥ちゃんと話を聞いてくれて、支えてくれる‥そんな梓煕先生みたいな先生になりたいんです」
先生は「はぁ」とか言いながら溜め息をついていたが‥「まぁ俺様以上の教師はいないからな」と意地悪そうに笑っていた。