先生、大好き
机の上に置かれたのは書類。
そこには私でも知っている1人の女の子の写真が貼ってあった。
「え‥ビター姫…」
私が言うと栗栖さんは「湊さんもご存じでしたか」と意外そうな顔をした。
「ビター姫を‥知らない人は‥いないと思いますよ?」
栗栖さんはクスクス笑って「そこに2人いますよ」と言った。
2人とは‥先生と大馳君だ。
「ビター姫?」
「誰だ?」
2人は書類を見ながら考えていた。
私はそんな2人に説明をした。
「ビター姫…つまり黒耶 柚奈(クロヤ ユナ)ちゃん」
「黒耶‥」
「‥柚奈?」
2人は私を見た。
私はそんな2人を見て頷いた。