先生、大好き


「なんで、ビター姫って呼ばれてんの?」


大馳君は首を傾げていた。


「由来は、柚奈ちゃんがお気に入り以外とは話さないから」

「お気に入り?」


今度は先生が微妙な顔をしながら首を傾げた。

そんな先生を見て栗栖さんはクスクス笑っていた。


「親しい子‥特に男の子ですけど、その子たちとは笑顔で話すんです。でも、知らない子や特に女の子が話しかけると睨んだり冷たくしたりするんです」

「ふーん」

「めんどくさそう」


2人はなぜか不機嫌だった。

栗栖さんは「気にしない方がいいですよ」と言った。


「冷たい態度からビター、男の子にしか興味がないと言うことでビター姫って呼ばれてるんです」

「変なあだ名」


大馳君はしかめっ面でぼそっと言う。
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