先生、大好き


「今回呼び出したのは…言わなくても分かりますね?」


理事長は先生を見ながら言う。

先生は頷いた。


「はい。湊との関係のことですよね」

「あぁ」


理事長は小さく溜め息をついた。


「私はね、恋愛は自由だと思う。年齢や性別、国籍など関係ないと思っている」

「…」

「他人が色々と言っても仕方がない。恋愛は本人同士で決めることだからな」

「はい」


理事長は先生から私の方を見た。

そしてまたゆっくりと口を開いた。


「お前たちの関係を認めてやりたい…これが私の本心だ」

「理事長‥」

「神楽君、君は色々な生徒に慕われている。素晴らしい教師だ」


理事長は優しく微笑んだ。
< 78 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop