先生、大好き
「だがな…」
理事長は表情を歪ませた。
「他の者たち‥教師は、君のことをよく思っていない」
「…でしょうね」
「君の今回の行為に納得していない。私も理事長だからな‥君たちを守ってやりたい」
「…」
「だけどな、理事長として君たちを許すわけにはいかないんだ‥」
理事長は悲しそうに私と先生を見つめた。
きっとこの人の瞳には私達は教師と生徒ではなく‥1人の男と1人の女として見てくれていると感じた。
理事長という絶対的な立場上、守らなければならない決まりがある。
変えられない決まりが‥
「教師である神楽君にも、生徒である湊さんにも責任を取ってもらわなければならない」
「湊には何の責任もありません。私だけです」
「せんせっ!?」
「湊は私に付き合わされていただけです」
「‥っ!!」
「神楽君なら‥そう言うと思っていたよ」
理事長は辛そうに先生を見ていた。