先生、大好き
「罰は2人で…受けよう‥?」
「‥あぁ」
先生は強く私を抱きしめた。
もしかしたら最後かもしれない…先生とこうやって触れあうことも‥ないかもしれないから…
「理事長」
「‥もう処分は決まっている。湊さんは二週間の停学だ」
「え‥それだけ…?」
「今のところわな。神楽君、君には違う学校へ行ってもらう」
「…はい」
私はショックだった。
自分はたった二週間の停学なのに‥先生はこの学校を辞めて違う学校へ行かなければならない…
私は足の力が抜け、冷たい床に崩れ落ちた。
「湊‥」
「いや…っ‥先生がいないなんて‥やだっ!」
「‥逢おうと思えば逢えるだろ?メールも電話もしたらいい」
「っ‥やだ…」
「湊‥仕方ないことだ」
私が泣き出すと先生はソッと抱きしめてくれた。
そんな私を見た理事長が口を開いた。
「先生を守りたいのなら、ちゃんと受け止めなさい」
「っ‥」
「君が先生を守るには‥まだ力が足りない。側にいたい気持ちは分かる。だがな、これを受け止めて乗り越えなければ…君は先生を守れない」
理事長は「わかるね?」と優しく言った。