臆病姫と白馬の王子
オレは愛実ちゃん?を抱いて家に帰った。
「ひっくひっく・・・。」
愛実ちゃんは泣いてた。
そりゃそうだよな・・・あんな怖い事があって死にかけてたのに・・・
誰にも相談できないで、つらかっただろうな・・・
プルルルルプルルルル
・・・圭介から電話か。
「もしもし?なんだよ。肝心な時にでないくせに・・・」
「わりーわりーいろいろあってな。なんで電話してきたんだ?」
「オレがしばらく愛実ちゃんを預かる。」
「えっ?おいどーゆー事・・・」
電話を切った。すると、愛実ちゃんが起きた。
「おはよう。」
「おはようござい・・・!?」
愛実ちゃんは「誰!?」って感じでオレを見ていた。
「オレは下田誠。」
「あっえーと私は倉井愛実です。」
愛実ちゃんは少し震えていた。
「怖かっただろう。でも、もう大丈夫だよ。アイツには逃げられたけど・・・」
「ありがとうございます。」
「だから・・・」
「だから?」
「オレの彼女になれ。」
「えっ?」
愛実ちゃんは驚いた顔をしていた。
オレ、何言ってんだろう・・・
自分でもわからなかった。


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