臆病姫と白馬の王子
翌日
「あっ来た!こっちだよ~。」
けっきょく昨日は怖くて眠れなかった・・・。
「久しぶりだね、愛実ちゃん。」
「久しぶりです、優奈さん。」
この人は、下田優奈さん。私と同じ20歳。お兄ちゃんの彼女。
「遅れて悪ぃ~優奈、愛実~。」
今来たのが私の双子のお兄ちゃんの倉井圭介。20歳。
「今日ねぇ~重大な発表があるのぉ~」
重大な発表?何だろう?
「オレたち・・・結婚するんだ!!」
「そうなの!おめでとう!」
「ありがとう。」
笑顔でお礼を言う優奈さん。カワイイなぁ~❤
「愛実は悩みとか困ってることないか?」
「う、うん・・・ないよ・・・」
「ならいいけど、あったら言えよ。力になるから。」
「ありがとう・・・。」
「また今度ねぇ~愛実ちゃ~ん。」
「はい。さようなら優奈さん。」
相談にのってもらおうと思ったけど、幸せそうな二人に相談できないよ・・・。

圭介
愛実の様子がおかしかった・・・。悩みがあるんだな・・・。
「優奈、誠は今何してるんだ?」
「誠ならたぶん、何もしてないと思うよ。」
「そうか・・・。」
たぶんオレと優奈がいくら聞いても答えないだろうな・・・
でもアイツならきっと解決してくれるだろう・・・。

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