悪魔にKISS
出逢い。
「ありさ、呼び出しっぽいよ?」
クラスの女子が、机に伏せているあたしに話し掛けてきた。
「んー……」
「あ、ごめん。寝てた?」
「ふぁ…。眠い」
「で、知らない男の子が呼んでたよ。関谷先輩いますか?って。屋上で待ってるだって」
「あぁ…。ありがと」
まだ、完全に起きない体を引きずるように屋上を目指した。
誰だよ…。
人の昼寝、邪魔すんな。
めんどくさい…。
階段を、ゆっくり上っていく。
ガチャ______
ドアを開けると、少し冷たい風があたしの体を包んだ。