トライアングル

『大丈夫だよ。
きっと、その友達だって本心でそんな事言った訳じゃないと思うし。

公香の思いは、うざくなんかないよ。


けどね、公香。
自分に嘘だけはついちゃダメだよ?

好きなら、それをごまかしたりしちゃダメ。


自分に素直になるの。
自分に優しくなるの。


まぁ、私もつい最近教えてもらったばっかりなんだけどね』
そう言うと真由は幸せそうに、へへっと笑った。


真由は……あの人が好きなんだね、きっと。


真由は気付いてるのかは、分かんないけど。



「真由……。
ありがとう。

私、もう少し頑張ってみるね!

明日、啌君にも謝るよ。

後……みっちゃんにも」



『うん…!!
応援してるからね』


「ありがと」


そして電話を切った。


真由のお陰でスッキリしたよ。

同じような状況に置かれている真由の言葉は、どんな同情の言葉よりも
説得力があった。

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