トライアングル
知里はそれで納得したらしく、わかったよ。
そう言った。
「じゃ、真由ちゃん♪
金魚すくいイコ?」
「あ、うん!」
優也に促され、知里達とお別れしようとした時
ふと意外なものが視界に入ったような気がした。
違うよね?
まさか………
そう思いながらも、その方を見ると………
えっ!?
やっぱり、そこには―――
「きみかっ!?」
えっ!?と知里も言い振り向いた。
なんとそこには、オレンジ色の可愛らしい浴衣を着た公香と、すっごく格好いい……って言葉じゃ表せきれない程、顔の整った男子がいた。
あれ……例の公香が好きな人だ。絶対。
「きみかっ!」
私は大声で叫んだ。
公香がキョロキョロと声の主を辿り、私と目が合った。
バッと目を見開き、驚いた様子を見せた後、今まで見たことのないほど公香の顔が真っ赤に染まった。