恋の家庭教師
「あのね…」
連れて来られた場所は…キッチン?
なぜキッチン?
「俺さぁ…料理ダメなんだよねー」
「あ…そーゆーことですか。」
拓さんは、空っぽな冷蔵庫を開けてしばらく眺めながら、閉めると上目遣いぎみで私を見た。
「今日の夕食さぁ…」
と言いかけて拓さんは、覗き込むように私の顔をさらに見つめる。
それって…
「良ければ…私が作りましょうか?」
「いや…そーじゃなくて…」
えぇ?
違うの?
私が作るの、
そんなに不安なのでしょうか?!