先生という名の愛しき人へ

あの日も、きらきら輝いていた。

太陽の光は、いつもよりも

暖かくて、眩しかった。


初めて立ち入る場所で、

一番最初に見たのは、


夏川先生だった。


門を入った奥のほうで、

白衣を着た人が、

空と桜を見上げていた。


でも、そのときは、

なにも思わなかったんだ。

真新しい光景に、

気をとられていたから。

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