先生という名の愛しき人へ
白衣の先生と
桃色の桜と。
一年前と同じ景色。
何も感じなかった一年前より、
少しは成長できたかな?
「先生、私はいい先輩に
なれますかね?」
「なれるよ、きっと。
伊藤さんは、よく頑張ったから。
一年生の頃に、すごく、
活躍してたでしょう?」
先生、知ってたんだ。
学年委員の先生じゃないのに...
担任の先生じゃないのに...
理科はあまり得意じゃないのに...
そこに突如、乱入者。
「まき~~!」
「あ、あっちゃんだ」
「行ってきなさい、
大親友なんでしょう?」
「はい!!
では、またあとで」
先生も、覚えていたんですね。
初めて見た中学校の先生は、
はっきりと、記憶に
残っているんです。