先生という名の愛しき人へ
feeling 気持ち
5月。
満開だった桜は、
もうすっかり散って、
青々とした葉っぱが、
風に揺れていた。
「ふぅ......」
ちなみに、今はテスト中。
得意教科の英語は、
時間が余ってしまった。
寝るわけにもいかないし、
なにしようかな?
ふいに目を前に向ける。
暗い栗色の髪が
さらさらと揺れている。
もちろん、白衣のあの人、
夏川先生。
相変わらず、白衣なんだね。
でも、とても似合っている。
あっ!!!
先生と目が合った。
みるみるうちに、
顔が赤くなるのが分かる。