Last Wing. "上"
訳分からないよ!!
あ~あっ、呆れた!
聞いた僕がバカだった!

「もういいから早く家に返してくれよ!今日はもう疲れたんだ!」
「そんな事を言っていては、王子になれぬぞ。それに剣士にもなれぬぞ。」

…は??
今王子と剣士って言ったか?
冗談じゃない!
僕は平和主義だから戦争を起こして人を殺すような真似はしたくない!
なんでたった一つしかない命を討ち取らないといけないのさ!
絶対お断りするね!

「そもそも!なんで僕なんだよ!他の人等も居るだろ?!」
「この剣をまともに扱えるのが貴様だけだったからだ。他に理由などない。」
「剣?その剣になにか深い意味でもあるの?」
「この剣は誰にでも扱える剣ではない。この剣の呪いに保てない奴は怪物となり、醜い姿になる。逆にこの剣の呪いに保てる奴は怪物にはならぬが、少し変化が起きる」

ひえぇ~!
なんちゅー恐ろしいものを持たせようとしてるんだよ!
僕は絶対怪物みたいになりたくなんかないからなッ!
というか、これ以上醜くなりたくないっての!
あの剣絶対持ちたくないっ!

「さぁ、この剣を持て」
「冗談じゃない!僕に怪物になれってか!こっちから願い下げだよっ」

誰が持つか!
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