ただ君が好きで
海斗に恐る恐る近づいてみる。

多分、女の人達に気付かれたら厄介だと、あたしの直感がそう言っている。




“ねぇさっきから誰待ってるの?”

高い女の人の声。



“彼女だよ”
海斗はさらりと答えた。


“えーあたしと遊んでほしかったのにっ”
“ねぇ、彼女って可愛いの?”





…これ、段々あたしの話になってきてるよね…

気になって思わず耳を傾ける。

“可愛いよ”

またしても海斗はさらりと答えた。




ますます出づらくなってきたよぉ…。






メールで海斗に近くの喫茶店に待ち合わせの変更を持ちかけてみようか…。







そんな事を考えていたとき…








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