ただ君が好きで
映画は2時間ほどで終わった。
やっぱりすごい感動するストーリーで…
あたしはジュースを片手に号泣していた。
「雪菜、いつまで泣いてんの」
この後、レストランに入った。
海斗はコーヒー、あたしはココアを頼む。
いまだに好きになれないコーヒーがテーブルに届く頃には、あたしは完全に泣きはらしたあとだった。
周りから見ると、まるで海斗が泣かせたみたいに見えて申し訳なく思う。
「だって…すっごく感動したんだもん…」
「そんなに泣くほど?笑」
「だって…っ最後、バッドエンドなんてっ…悲しすぎるよおぉ」
デートで純愛系の映画を見るのはもうやめよう…
あたしが心に誓った日だった。